「進学ナビ職業図鑑」シリーズ
歯科衛生士(2012.07.23UP)

どんな仕事?

●虫歯予防や保健指導の普及、指導
歯科衛生士は、医師と看護婦・看護士の関係のように、歯科医師の治療を補助したり、歯の病気の予防にあたります。歯科衛生士の仕事は、歯科医師の指示で行われ、診療補助、予防処置、保健指導の大きく3つに分けられます。

診療補助では、歯科医師のアシスタントとして診療の手助けをしたり、器具や薬の準備をします。
また、予防処置では、虫歯や歯槽膿漏の予防のために、歯石を取ったり、歯にフッ素を塗ったりします。
保健指導では、健康のための歯磨きの仕方や食事に関する指導をします。集団保健指導で講師を務めることもあります。このほか、緊張している患者の気持ちを和らげるのも大切な役割です。

多くは、個人経営の開業医で働いていますが、保健所や市町村の健康センターも、歯科衛生士の職場です。保健所で働く場合は、在宅の療養者などを訪ね、歯や歯茎の健康をチェックし、歯磨きや食べ物に関する相談にも応じます。

歯科衛生士になるには

歯科衛生士になるには、高校卒業後、歯科衛生士の勉強ができる短期大学や専門学校で2年間の教育を受け、卒業後国家試験に合格し、免許を受けます。
就職先は、歯科医院や総合病院の歯科、保健所などです。現状では、治療補助の仕事が大半です。虫歯予防の普及活動や講習会、在宅の訪問歯科指導など、歯科衛生士の活躍する場所は広がっています。

必要な免許・資格は?
歯科衛生士になるには、厚生労働大臣が実施する国家試験に合格し、免許を受けなければなりません。受験資格は、高校卒業後、厚生労働大臣の指定した歯科衛生士養成機関や、文部科学大臣の指定する歯科衛生士学校で、必要な知識や技能を習得し、修了すると得られます。養成所を卒業した人の多くが国家試験に合格しています。
社会に果たす役割は?
近年の急激な食生活の変化に伴い、虫歯や歯周病で悩んでいる人は増えています。医療費が年々上がっていくなか、一生自分の歯でおいしく食べていくために、歯科予防が以前にもまして重要になってきます。そのため、治療時の歯磨き指導や、学校や健康センターでの虫歯予防講習会などで歯の大切さを伝える普及活動を歯科衛生士は担っているのです。
歯科衛生士の仕事は、ただ歯を美しくすることだけにとどまらず、体全体の健康増進を手助けすることなのです。
求められる適性・資質は?
歯科衛生士に必要なのは、知識や技術だけではありません。歯科医師の診療補助をするため、医師と患者の気持ちを的確にくみとれる、明るくこまやかな性格の人が求められます。また、痛みや不安、治療に対する恐怖心を持った患者さんがいるので、その人の緊張感を和らげる人間的な温かさや、気配りができる人、相手の話をじっくりと聴ける人、わかりやすい言葉で話ができる人に向いているでしょう。細かい手作業が多いので、器用さは必要です。

歯科衛生士の仕事内容

【歯科医師をサポート】
歯科医師が診療に使う器機や器具の消毒・管理や薬などの調合の診療準備、後始末をします。治療中も診療の介助をしながら、常にかんじゃの状態に気を配ります。

【患者に予防処置】
歯石の除去や、薬を歯に塗って虫歯の発生や進行の予防処置を行うなど、自ら患者に治療を行います。また、受付業務や予約電話の応対などの仕事も兼務する場合もあります。

【歯科保険指導】
歯の健康を取り戻す、または維持するために必要な内容を助言、指導します。病院や保健所などで大勢の人を対象に行う場合や在宅老人などに訪問指導をする場合もあります。

歯科衛生士の現状・将来性

歯科医師が治療を行う際になくてはならない存在なので、需要は少なくありません。高齢化の進む最近では、老人ホームや自宅で寝たきりの老人を訪問し、歯科保健指導を行う機会も増えています。今後も高齢化への対応は必要とされるでしょう。就職後の昇進は、大学病院などの大規模な職場以外では特にないようです。しかし、経験を積んだ歯科衛生士がリーダーシップをとるようになるのは言うまでもありません。

先輩の声

はじめは人と接するこの仕事に不安を抱いていましたが、今では人と話をするのが一番楽しいです。患者さんに自分の伝えたいことが伝わって、歯の大切さを分かってもらえたときはうれしいですね。5年後・10年後の歯の健康を考えてアドバイスをしていく仕事だと思います。

歯科分野の情報は、日々新しくなっているので、常にアンテナを張って勉強をしていないと、時代に取り残されます。また、患者さんがほかの病気に対しての薬を服用しているかどうかを、あらかじめ聞いておかないと、大変なことになります。歯科衛生士として、常に細心の注意を払っています。

ある在宅療法者を初めて訪ね、汚れた口の中をきれいにしてあげました。その時に「口の中を風が吹き抜けるようだ」といって喜んでくれた言葉が、今でも忘れられません。医療費もどんどん値上がりしていくので、これからは歯の予防をすることがとても重要になってくると思います。

お仕事DATA

【平均収入】
年齢や仕事の内容によって異なりますが、20歳台で月収約15~20万円位です。

【勤務時間】
通常の昼間勤務ですが、病院、施設によっては休日や夜間の診療を行う場合もあります。

【必要資格】
厚生労働大臣または文部科学大臣の指定する歯科衛生士試験に合格し、資格を取得する必要があります。

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