「進学ナビ職業図鑑」シリーズ
歯科技工士(2012.07.23UP)

どんな仕事?

●歯科技工士の実際
ほとんどの人が一度は通う歯医者さん。患者さんと直接に接することのない歯科技工士は目立たない存在ですが、歯医者さんの人気は歯科技工士の腕にも左右されるといわれるほど大切なものです。歯科技工士は一般に、歯科の診療所か専門の歯科技工所かのどちらかで働きます。どちらの場合も、歯科医師から直接指示を受けて、入れ歯や差し歯などの義歯、歯に被せる金冠や矯正器などを作ります。作業の多くは細かな手作業で、義歯などの使い心地はもちろん、見た目の美しさにも配慮しながら作る、職人的なセンスが必要とされる仕事です。また新しい素材や技術の進歩も目覚ましく、それらの情報収集や勉強も常に欠かせません。

●入れ歯や詰め物を製作
私たちは、虫歯になった時、歯科医院で治療を受けます。治療では、歯が欠けたり抜けたりした部分を、金属やプラスチックなどでできた入れ歯や差し歯、詰め物で補います。こうした人工的な歯や詰め物を製作するのが、歯科技工士の仕事です。

入れ歯の製作は、まず歯科医師がゴム粘土のような印象材を使って、患者の歯形をとります。患者に直接触れる仕事は、歯科医師の役割です。歯科医師の指示のもと、その歯形に石膏を流し込み、歯型模型を作ります。たとえば磁器製のさし歯の場合、まず、歯の欠けた部分に、ワックスを盛り上げ、左右の歯を合わせ、ミクロン単位の細かい加工作業をしながら形を整えます。次に、ワックスを熱で溶かして削り、その形に金属を流し込んで土台を作ります。

そして、その金属の土台の表面に磁器を盛り上げ、歯の形を整えます。焼付け・色付け・研磨をほどこせば差し歯ができあがります。

歯科技工士になるには

歯科技工士になるには、年齢や経験は問われませんが、国家資格が必要です。一般的には高校卒業後、歯科技工士養成所で学び、受験資格を得ます。
就職先としては、総合病院や歯科医院や歯科技工所などがあります。
優れた入れ歯は、ときには芸術品にもたとえられます。そうした、技術力を身につけ、独立する人もいます。

必要な免許・資格は?
歯科技工士になるには、厚生労働大臣が実施する国家試験に合格し、免許を受けなければなりません。一般的には高校卒業後、厚生労働大臣の指定した歯科技工士養成所で昼間2年間、あるいは夜間3年間学び、卒業すると歯科技工士の受験資格が得られます。国家試験では歯科技工士として必要は技術や知識が審査されます。これに合格してはじめて歯科技工士の免許が与えられます。
社会に果たす役割は?
歯は人間の健康に大きく結びついています。歯がなくなると、食べ物を十分に噛めなくなり、消化器官に悪い影響を及ぼし、味覚が落ちることがあります。また、噛み合せが悪いと、肩こりや頭痛を招いたりもします。そのため、差し歯や詰め物、入れ歯などで歯の治療が必要になってきます。こうした人工的な歯を作ったり、補修したり、入れ歯を製作する歯科技工士の仕事は、高齢化社会の中で需要もさらに増え、健康的な生活を送るうえでの手助けをしてくれるのです。
求められる適性・資質は?
患者さんの気持ちを理解し、精度の高い歯科技工物を作ることが要求されています。歯科技工士は、細かい指先の作業がともないます。そうした細工仕事に興味がある人、指先や手先が器用である人に適しています。
また、歯科治療に関する知識や、義歯を作るための材料に関する知識と歯形の彫刻、自前の歯とマッチする歯並びの自然観を表現するセンスが必要です。
患者さんの口のなかに入る医療物を扱っているという認識をもち、相手のことを思いやる心も必要です。

歯科技工士の仕事内容

【歯の模型を作る】
直接患者さんに触れ、その歯型を取るのは歯科医の仕事。歯科技工士の仕事は、まずその歯型に石膏などを流して、患者さんの歯と同様の模型を作るところからスタート。

【義歯の形を作る】
歯の模型を元に、噛み合わせなどを見ながら欠けた分を補う義歯の形を作っていきます。義歯の素材は金属やセラミックなどいろいろ。材質についての知識も欠かせません。

【微調整して磨き完成】
形ができたら材質に応じた方法で固め、細かな調整と磨きをかけて完成。出来上がった義歯を患者さんに付けるのも歯科医で、直接患者さんと接することはありませんが、治療の成果を左右する仕事です。

歯科技工士の現状・将来性

高齢化が進む一方、歯科医療もさらに進歩して、歯科技工士の仕事は今後とも増えることが予想されます。歯の役割は健康や食生活だけでなく、顔の印象も左右する大切なもの。美的感覚や創造性も求められる仕事です。経験を積めば独立開業も可能ですが、仕事の成功はひとえに自分の技術次第。資格を取ってからも技術の向上のための訓練や、新しい知識の吸収などを常に欠かさない姿勢が必要です。

お仕事DATA

【平均収入】
勤務先によって異なりますが、経験3年で年収約350万円くらいからです。

【勤務時間】
仕事の受注状況によって異なります。注文の期日に合わせるため長時間になることもあります。

【必要資格】
厚生労働大臣が実施する歯科技工士試験に合格し、資格を取得する必要があります。

先輩の声

この仕事は、毎日の勉強の積み重ねです。1つ1つ丁寧に作ることを心がけています。高齢化社会で、最も求められているのが心身の健康。その手助けをする分野の一つが歯科技工士の仕事だと考えています。患者さんの生き方そのものを変えるような仕事に携われるのが仕事のやりがいです。

物をおいしく食べられる喜びを支えるこの仕事に、誇りを持っています。患者さんの口の中に入る物なのでとても責任を感じます。ただ、一つの物を自分で責任を持って作っていくので、作業を始めると手を止められなくて、どうしても定時に終わることは難しいです。

歯科技工は人々の健康を支える大切な仕事です。歯をきれいに治してあげることで、性格がすごく積極的になったり、良い入れ歯を入れることによって、食欲が十分に満たされ人生観も変わることもあります。自分の作ったもので、患者さんが幸せになれることに一番の仕事のやりがいを感じています。

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