学長
進化を続け、未来が求める人材へ
現代で求められるのは、課題を見出し解決に導く思考力。
急速な経済のグローバル化やテクノロジーの発展によって、世界はかつてないスピードで豊かさと便利さを手に入れてきました。しかし同時に、所得格差や環境問題、宗教対立、紛争と平和構築など、地球規模で解決すべき課題が顕在化し、私たちを取り巻く世界は複雑化の一途をたどっています。
こうした変化の激しい時代において重要なのは、「考える力」だと本学は考えています。知識を集積する力や理解する力だけでは、もはや世界で起こっている物事の本質を捉え、変化に対応することはできません。必要な知識を見極め、行動へと結実させることで「考える力」を磨き、巨大な課題に立ち向かうことが求められているのです。
建学の理念に基づき、進化を続けてきた50年。
大阪経済法科大学は、1971年に経済学部と法学部を有する大学として設立されました。刮目すべきは、当時すでに「人権の伸長」と「国際平和への貢献」を理念に掲げていることです。この理念が指し示す意義は、分断や対立が進む現代において明らかになってきたのではないでしょうか。本学は2021年に創立50周年を迎えましたが、開学から現在までの50年は、まさに建学の理念を現実化し続けてきた歴史そのものといえます。
そんな中、「新型コロナウイルス感染症」という世界規模の危機に見舞われ、教育や社会生活の様相は一変しました。このような状況下において、本学がいち早くオンラインによる遠隔授業を実施できたのは、学修者本位の教育とは何かを改めて熟考し、全教職員が一丸となって困難に立ち向かった結果だと思います。学生の健康と安全を確保しながら、対面授業も効果的に組み合わせることで、教育の質はさらに高まってきています。また、経済面で困窮する学生を支援するために特別支援金を支給するなど、この難局をひとつの契機として、より充実した学修環境の実現に向け、今もなお、進化を続けています。
真価が問われる時代だからこそ、少人数教育の徹底を。
本学の特長のひとつに、多様性あふれる学修環境が挙げられます。各国からの優秀な留学生と日本人学生との活発な交流や豊かな学修により、互いの学修意欲を高め合うおうとする相乗効果を生み出します。これに加え、性別や年齢、国籍を超えたつながりが生まれ、多様な文化や考え方への理解が深まります。それは、グローバル社会を生き抜く力の養成にも大きく寄与していると考えます。
本格的に少子化が進むこれからの時代は、大学教育の真価が問われるでしょう。そうした中でも、本学最大の特長である徹底した少人数教育は、教職員一人ひとりが学生の成長に真摯に向き合っているからこそ、学生の個性に合わせた成長を可能にし、社会や未来が求める人材を輩出し続けていけると自負しています。
変化し続ける時代に、進化し続けようとする志をもった学生に、ぜひ本学の門をくぐってもらいたいと思います。