鈴木秀夫
社会福祉学部社会福祉専攻福祉心理コース
社会福祉学部社会福祉専攻福祉心理コース
キーワード「治療共同体」
キーワード「治療共同体」について、教えてください。
精神疾患などを抱える方に対して、長期的な参加型集団アプローチを行うものです。授業の中でもそのグループワークを体験してもらいます。
先生が今の分野を目指したきっかけ・理由を教えてください。
長く精神科病院で仕事をしてきて薬物療法の限界、院外作業療法の限界を肌で感じてきました。国も精神科病院の退院促進を重要課題としていますが、十分ではありません。この状況を変えられないか、越えられるものは無いかと探していたところ、一つの病院の取り組みに行きつき、現在研究対象としています。
ご自身の研究について教えてください。
治療共同体を指向している病院をモデルに研究しています。入院・通院患者合同コミュニティーミーティング、心理教育プログラム、生活技能訓練グループ等々、たくさんのグループワークが同時に行われています。どんなに重い障がいの方でも、一か月強で退院していきます。それを地域の方々も一緒に支えてくれているのです。取り組みの「何」が効果をあげているのか?これを研究テーマにしています。私の研究が日本の精神保健医療福祉の変化の契機になり、治療共同体を目指す病院が増えると良いと考えています。